製品性能の一層の向上やさらなる大幅な低GWP冷媒の導入が求められている．しかし，現状の延長線上では，これ以上の機器の大幅な性能向上を実現することは容易ではないことは業界の共通認識であろう．また，強可燃性冷媒の導入や複数の冷媒を混合した混合冷媒の導入に対して，これが本当に正しい方向なのかとの疑念も上がってきている．ヒートポンプは，優れた技術で一層の普及促進を図るべきとことは共通認識となっている一方で，今後製品としてどのような方向に進むべきかを見極めることが極めて困難な時代を迎えていることも事実である．
そこで，製品に関連する技術，冷媒，評価手法，経済性の調査を行うとともに，シミュレーションや評価装置を用いて分析を行い，とかく目先のことにとらわれがちである中で，アカデミックを含めて一歩先を見た機器性能や冷媒の評価を含めて，製品開発が進むべき方向を産学が共同して考えていく．
